【次の百年に踏み出した宝塚歌劇(2)】「星担」「雪担」って? 一部ファンの掌中から羽ばたくか

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珍しくなくなった男性客の姿

   応援する対象は一人に絞られることが多く、観劇は贔屓の生徒が所属するひとつの組が中心となりがちだ。ファンたちはそれが星組なら「星担(ほしたん)」、雪組なら「雪担」と呼ぶことがあり、その〝担当〟を通じて、仲間意識で結ばれていく。そこには年齢の壁もないし、意外なことに、男女の壁もないのである。もちろん、贔屓を持たず全組の公演を楽しむファンも少なからずいる。

   宝塚の観客の90%は女性といわれるが、最近は男性客の姿もよくみかけるようになった。以前のように、彼女に無理矢理連れてこられたという感じではなく、一人で熱心に見ている男性や、グループで観劇している男子学生などもいる。公式グッズを販売する「キャトルレーヴ」でブロマイドを選んでいる若い男性を見かけることも増えた。彼らのほとんどが娘役のファンであるのは当然といえば当然か。

   一部ファンの掌中の玉のようだった宝塚だが、その窓は少しずつ開いているようにみえる。

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