憧れの文房具といえば「万年筆」だ。胸ポケットから取り出して手帳にサラサラ...なんてやってみたいものだが、高額なイメージでなかなか手が出せない人も多いだろう。
それでも「万年筆を使ってみたい!」という人のために、比較的安価でかわいい万年筆がある。元々子供向けに開発された商品だが、お手頃感と書きやすさで大人からも好評を得ている。
グッドデザイン賞、キッズデザイン賞を受賞
話題の万年筆は、パイロットコーポレーションが2013年10月20日に発売した「カクノ(kakuno)」という商品だ。
小学生向けのラインアップとして「子供でも気軽に使える」をコンセプトに開発。鉛筆のような六角形の軸とキャップに、ペンを持つ3本の指にフィットする三角形のグリップで自然と正しい持ち方ができるようにした。
ペン先には、正しいペンの向きの位置を示すかわいらしい笑顔のマークがあしらわれている。1080円という手の届きやすい価格も魅力的だ。
発売から9か月で50万本を突破する人気商品となり、14年には、日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞」、キッズデザイン協議会が主催する、子供たちのためのすぐれたデザインに贈られる「キッズデザイン賞」を受賞した。
カクノから入って高級万年筆へ
子供向けの商品ということだが、ツイッターを見てみると、大人の愛用者がかなり多く、こんな感想が書き込まれている。
「可愛い上にガリガリしなくて書きやすい」
「柔らかい書き味で、とても千円とは思えない程。何年ぶりかの万年筆生活は、字が上手くなったような錯覚さえさせてくれる」
「持ち手が三角形で持ちやすい。子供向けのペンみたいだけど書き味がすごくかっこよい」
「子供の頃からペンの持ち方が変だったんだけど、kakunoで直った35歳主婦です」
また、「kakunoを試しに買ってみたら大変具合が良くて万年筆ほしくなっちゃった...」という声もあり、大人にとっては高級万年筆への入口にもなりうるようだ。