地元の人にとっても魅力の再発見
撮影地の中には天候が変わりやすい標高の高い山間部や人口の少ない集落もあり、写真によっては雨や雪に見舞われている。そんな場所でも日本郵便の真っ赤な車両がひたむきに走る姿が、さりげなく写されているのがポイントだ。現地のエリアを普段走っている郵便局の担当者や、地元の人の協力を得て撮影したという。
たとえば、1月の写真は、富士山をバックに配達車が走る上空に、ちょうどパラグライダーで降りてきている。これは現地に偶然居合わせた人らと交渉して、飛行コースを調整してもらって撮れた「奇跡の1枚」。
撮影は地元の人にとっても魅力の再発見の機会になるそうで、「地元の人から『こんな場所があったんだ』『よくこんなところを見つけましたね』と感心されることもありました」と田頭さん。
撮影を通じて「現地の方々とコミュニケーションをとりながら撮ったので、それぞれの地域の魅力的な風景の中で、赤いバイクや配達車が走っているという印象に残る写真になればいいなという思いを込めました」と言い、「カレンダーを見て『ここどこなんだろう、行ってみたい』となってもらえるとうれしいです」と笑顔で語った。
残念ながら日本郵便カレンダーは非売品だが、いずれは一般販売が行われることを期待したい。