「日本人なら日本酒を飲め!」などと偏狭なことは言わない。焼酎もどぶろくもおいしいし、ビールやワイン、ウイスキー、ウオツカ、ラム、シェリー、紹興酒にマッコリ......世界にはうまいお酒がいっぱいある。けれど、忘年会や新年会といった「日本的宴会」には、お酒が合う。年末年始、お酒のおともに、こんな本はいかが。
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読んだら、一献傾けたくなる禁断の書
フードスタイリストの高橋みどりさんが幻の名店「にぼし」のおかみ、船田キミヱさんから教わったものを紹介する『酒のさかな』(950円 筑摩書房)は、読んだら飲みたくなる禁断の一冊だ。
酒のさかなを紹介した本。春夏秋冬、それぞれの季節に合わせた簡単料理だ。見開きで、右ページに材料や作り方が、左ページにはその料理がイラストで紹介されている。冬のこの時期ならブリ大根、牡蠣のマリネなんかがおいしそう。
作り方の説明は、ときにはたった3、4行で終わることもある。でもこのあっさり加減が不思議と心地いい。
「いい料理人はいい素材が入れば、あれこれ手を加えない。でもそれを誰も手抜きとは呼ばない」
この本もまさにそんな感じだ。