本格的な冬を迎えて気温は下がり、空気も乾燥気味になって、風邪・インフルエンザが流行る季節が近づいてきた。年末年始で人と接する機会が増えることもあり、予防のためには普段からの行動が重要だ。
手洗いやうがいをするのはもちろんのことだが、近年注目を浴びている予防法が乳酸菌の摂取だ。乳酸菌の中には体内の免疫機能が高め、風邪やインフルエンザにかかりづらくする機能を持つものがある。
飲料各社が熾烈な乳酸菌開発競争
現在、飲料各社から、インフルエンザ予防に効果があるとされる乳酸菌入り食品や飲料が次々と発売されていて、各社が特許を持つ乳酸菌の効能アピールが盛んだ。
明治のヨーグルト「R-1」は、2012年ころからテレビ番組でとりあげられるようになり大ヒット商品となった。同商品に含まれる「1073R-1乳酸菌」は、体内に入ってきた異物を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化する。NK細胞は、ウイルスが入ってきた際に感染した細胞を手当たりしだいに攻撃してくれるので、インフルエンザの感染予防効果が確認されている。
同様の効果は他社の乳酸菌飲料でも認められるようだ。ヤクルトも同社から発売されている「ヤクルト400」などに含まれるLカゼイ菌に、加齢やストレス、生活習慣の乱れ、喫煙などで弱まるNK活性を回復させる作用があるとしている。カゴメが発売している「ラブレ」に含まれる植物性乳酸菌「ラブレ菌」も、体内に摂取するとインターフェロンの一種であるインターフェロン・アルファを生み出す力を強化して、NK細胞を活性化するという研究結果が発表された。