クリスマスの名曲は、猛暑の中で作曲された?

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器楽版・歌謡版とも大ヒット

   第2次大戦中は、北欧言語に通じたインテリジェンスの専門家として、軍で活躍したため、陸軍に高位の将校として残るよう引き止められたりもしましたが、戦争終結とともに作曲家の道を選びます。

   いまや、全世界でクリスマスシーズンに最も演奏されることの多い管弦楽曲、といわれている「そりすべり」は、戦後すぐに着想されています。作品が出来上がったのは1948年、そして、後に歌詞がつけられて、器楽版・歌謡版とも大ヒットを記録します。

   ところで、この曲は、先週のヘンデルの「メサイア」と同じように、もともとクリスマスシーズンの曲として考えられていません。それどころか、アンダーソンが、この曲の構想を練っていたのは、「近代史の中の最も悲惨だった7つの猛暑」にも数えられている、1946年のコネチカット州でした。酷暑の中でも、北欧の魂をもったアンダーソンは、クリスマスを思い起こさせる名曲を作り上げたのです。



本田聖嗣

本田聖嗣プロフィール

私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミエ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソ ロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラ マ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを 務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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