寒さが厳しくなり、感染症が気になる季節がやってきた。中でも、寒い季節に流行するノロウイルス感染症には一段と注意が必要だろう。自覚症状のない例も報告されており、対策が重要視されている。
森永乳業は、乳由来のたんぱく質である「ラクトフェリン」に関する研究を50年以上に渡り続けているが、なかでも、その感染防御作用、特にノロウイルス感染性胃腸炎に対する作用について研究を進めている。
7割以上が対策として「ラクトフェリンに興味あり」
ノロウイルスが活発化する季節を前にして森永乳業は、内科、小児科に務める医療従事者100人を対象に、ノロウイルスの実態と予防に関する意識調査を2014年11月8日、インターネット上で行った。
調査結果によると、医療従事者の中でノロウイルスによると思われる感染性胃腸炎にかかった経験がある人は37%、そのうち2次感染だと疑われた人は59.5%にのぼった。つまり、医療従事者のうち、だいたい5人に1人が2次感染を疑わせる感染性胃腸炎にかかった経験があり、一般に感染症への意識が高いと思われる職に就いている人でも予防は難しいという可能性が指摘された。
ノロウイルス対策について調べたところでは、「対策をしている」と回答したのは42%。また、マスクや手洗いなど「外部からの対策」のほかに「身体の内側からの対策」に関する質問を行ったところ、すでに取り入れている人は14%と低い割合だったものの、78%の人が「内側からの対策に興味がある」と回答した。
森永が研究を続けている「ラクトフェリン」とノロウイルス対策との関係について興味を尋ねたところ、「非常に興味がある」と答えた人は13%、「興味がある」と答えた人は62%となり、関心が集まっていることが分かった。
腸内環境を整えるなど、身体の免疫力を高めることはノロウイルス予防をするうえで重要。そして、「ラクトフェリン」には、免疫強化作用以外にも、ウイルスの細胞への付着を防ぐことで増殖を抑える力があり、予防に効果があるといわれている。