「乾杯の歌」は、どのワインと? ボジョレー・ヌーボーの秘密

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   11月の第3木曜日、つまり先週の20日ですが、すっかりこの日は、日本でもおなじみになりました。フランス・ブルゴーニュ地方からやってくる、その年に収穫した葡萄で作った若いワイン、ボジョレー・ヌーボーの解禁日です。今日は、それにあわせて、オペラのレパートリーの中でも、最も有名な1曲、ヴェルディの「椿姫」から「乾杯の歌」の登場です。

  • 乾杯の歌 楽譜とワイングラス
    乾杯の歌 楽譜とワイングラス
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"輸入大国"日本 2位ドイツに大差の1位

   ボジョレー・ヌーボーが11月の第3木曜日に飲用が解禁になる、と決まったのは、1960年代で、長い歴史があるわけではありません。元は15日、と決まっていたそうですが、日曜と重なってしまうと、キリスト教の影響が強い法律を持つフランスでは、運送業者も休みになってしまうので、わざわざ木曜日、という中途半端な日にされたのです。もともと、速く醸造して、出来たらすぐ飲んでしまう、という性格のボジョレー・ヌーボーは、本来は地元だけで消費されるようなワインでしたが、品質管理の観点から、解禁日を設けて、「ボジョレー・ヌーボー来る!」という宣伝と共に、他地域に出荷したところ、これが大当たり、フランスはおろか、国際的にも有名なワインになってしまいました。

   実は、フランス本国以外で、一番ボジョレー・ヌーボーを輸入しているのは、わが日本です。人口が多いからなのか、イベントに流されやすいのか、それとも、お酒好きが多いからなのか、真相はわかりませんが、バブル期よりは減ったものの、ワインブームに支えられて、今でも、2位のドイツの3倍近い輸入量があります。

本田聖嗣プロフィール

私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でプルミエ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソ ロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目のCDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラ マ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを 務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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