「東京のスーパーでサメが売っている」
と聞いて「あぁ、あそこね!」と感づく人は少ないと思われる。たしかにそうだ。東京の人にはなじみの薄い食材だから。
しかし、カス丸はある日、発見してしまったのだ。「半額の刺身でも買って帰るか」と寄った職場近くのスーパーに「サメ肉」が陳列されているのを。
東京が全国に誇る業務用スーパー「肉のハナマサ」、都内の至る所に店舗を構えており、利用したことのある人も少なくないだろう。いつものように「ハナマサ」で生鮮食品を物色していた時、見慣れない名前が目に留まった。
ハナマサに鮫肉売ってた!!(゜ロ゜ノ)ノ pic.twitter.com/T0WdrG6I0Y
— まひろ (@963Noir) 2014, 7月 14
同じような経験をした人もちゃんといた。
鮮魚の棚の端っこで「さめ(加熱調理用)」と書かれたパックを見つけた時の高揚感はハンパない。
「なんでサメが売ってんだよ」
「どうやって食うんだよ」
「結構安いな」
頭の中でいろんな角度からツッコンでしまった。
元々「珍しいもの好き」「好奇心旺盛」なカス丸は刺身なんてそっちのけで、サメ肉に興味津々となった。
サメ肉の産地は宮城県。そういえば、宮城県には日本トップのフカヒレ生産量を誇る街、気仙沼があった。
きっとそこで獲れたものに違いない。
ネットでコソコソ調べてみると、日が経てば独特のアンモニア臭がするためなかなか日本全国へは流通されないものの、宮城県内ではよく食べられているという。気仙沼のかまぼこにも練り込まれているとか。
10月5日(日)のFC東京戦にて、気仙沼サメ肉を使用した「シャークナゲット」を販売いたします。
気仙沼で水揚げされたふんわりクセのないサメ肉をカリッと揚げ、そのままでほんのり塩味。ケチャップとも相性ぴったりです!... http://t.co/vPLAXSPW05
— 阿部かま(阿部蒲鉾店) (@abekamabokoten) 2014, 10月 3
あとサメ肉ナゲット旨かった
— 底なし花瓶(観賞用) (@Tribal_head) 2014, 11月 17
【ワニ定食】サメ肉を香ばしいフライで楽しめる、ボリューム満点のメニュー #広島 #名物料理 http://t.co/hDpKdcSbVj
— 広島県ご当地グルメ (@hiroshima_gtabi) 2014, 11月 20
どうやら「揚げ物」に使っている人が多いようだ。
さて、これが買ってきた代物だ。100グラムあたり99円と生魚の中ではかなり安い部類。
ニオイを嗅いでみたところ、無臭。エイやサメの肉はアンモニア臭がする、という先入観を持っていたので、これには驚かされた。
肉は非常に柔らかい。
「どうやって食べようか...」と考えた末、グラタンで食べてみることにした。「タラとじゃがいものグラタン」は冬の定番料理だ。鍋料理にしてもパスタにしても美味しく、汎用性の高い「タラ」の代用になるか、実験してみた。
使う食材は以下のとおりだ。
サメ肉 200グラムくらい
じゃがいも 3個(小さめ)
牛乳 200グラム
生クリーム 50グラム
にんにく 1片
溶けるチーズ 少々
バター 適量
小麦粉 少々
塩 少々
胡椒 少々
①サメ肉に塩を振って、臭みを出しておこう(ニオイが気になる人は白ワインを少量振っても可)
②皮をむいたじゃがいもを小さ目に切り、バターで炒める
③少し粘り気が出るまで炒めたら、牛乳と生クリームを加える
④沸騰したら、半分に切って芽を取ったニンニクを加えて煮込む(じゃがいものでんぷんで勝手にとろみがつく)
⑤サメ肉の水気を拭い、2つに切って小麦粉をはたく。小麦粉をつけたものから順にバターで焼いていく
⑥これくらいの焼き色がついたらOK
⑦耐熱のお皿(あればグラタン皿やココット)にじゃがいも、焼いたサメ肉を適当に重ねていく
ホントに適当で大丈夫。
⑧じゃがいもの煮込みに使った牛乳・生クリームを塩・こしょうで味付けし、お皿の上から回しかける。そしてチーズを適量散らす
⑨焼く。完成!
熱いうちに召し上がれ。「サメグラタン(サメグラ)」の完成だ。
食べてみると、これがまたウマいのなんの!!!!!
サメ肉がチーズや生クリームのコクをしっかり受け止め、濃厚だがあっさりとした味わいに仕上がっている。
じゃがいもともよく合う。
「タラ」の代わりでも十分イケる
ということは、鍋にしても、揚げ物にしてもきっと美味しいはず。クセがなく、柔らかい身なので、何と合わせても大丈夫だろう。お弁当にもガンガン使えるはずだ。
みんなもサメを食べて冬を乗り切ろう!!