10月からスタートしたバカリズム脚本の関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「素敵な選TAXI」の視聴率が好調だ。1話完結で、タクシードライバーの竹野内豊が毎回登場する豪華ゲストの客に、過去に戻って「選択」のやり直しのチャンスを与えるストーリー。
現実はドラマのようにやり直しができない。「選ぶ」という局面で迷わずうろたえることがないよう、「選択」をテーマにしたこんな本はいかが?
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遺伝子検査受ける?受けない? 他人事ではない「命の選択」
オニ嫁が実家に帰っている間にほっと一息、の「命のせんたく」なら「たいへんだね、あなたも」と笑い話ですんでしまう。でも軽くすまされないのが「新型出生前診断」。妊婦の血液から胎児の染色体異常を事前に発見できるというものだ。結果を受けて中絶を選ぶことも可能で、いわば親が子の「命の選択」に 関わる。うちの子は大丈夫と楽観的に検査を受けてみたら、重い結果を生んだというケースもある。本書『新型出生前診断と「命の選択」』(著・香山リカ、祥伝社、842円)は、こういった医学の進歩に、心のケアや倫理が取り残されていないか、現状と課題を精神科医の立場で書いたものだ。
米俳優ブラッド・ピットさんの妻、米女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、遺伝子検査を受け乳がん予防のため乳房の切除・再建手術を受けたのは、記憶に新しい。遺伝子検査は、セレブや子供を望む夫婦だけではなく誰でも受けられるようになってきた、他人事ではないと著者は言う。