人間の都合で捨てられ、殺処分される犬や猫たち――動物好きならずとも、その光景には心を痛める人が多いだろう。
この殺処分をなくすための活動に取り組んでいる政治家の1人が、東京都議会での「セクハラ野次問題」で時の人となった塩村文夏都議(36)だ。J-CASTニュース編集部では2014年10月9日、政治家インタビュー番組「テラポリ」にゲスト出演した塩村都議に話を聞いた。
「五輪招致に当たって、『東京は成熟都市だ』ということをアピールしました。しかし動物福祉の面では、海外の人から見れば『おかしい』と思われる状況なんです」
件数自体は減少を続けているものの、日本では今なお年間3.5万頭の犬、12.1万頭の猫が行政による「殺処分」に遭っている(2012年時点)。
不幸な犬や猫をなくすためにはどうすればいいのか。「これをやらないことには、殺処分はなくならないと思います」と塩村都議が記者に対して何度となく繰り返したのが、生後8週間未満の子犬の販売を禁止する、いわゆる「8週齢規制」の必要性だ。
ペットショップなどではかわいらしさを売り物にするため、できるだけ幼い子犬を求める傾向が強いが、これが「パピーミル(子犬工場)」といわれる劣悪な環境でのいわば大量生産、売れ残った犬たちの「在庫処分」、また早すぎる親犬らからの引き離しによる問題行動につながり、多くの殺処分を招いているとされる。こうした状況を適正化するため、「8週齢規制」の実現は欠かせないという。
「殺処分がいいと思っている人なんてほとんどいないと思います。皆さんと、世の中のうねりを作り出していければ」