これまでこのコラムでは、様々な「渋谷系ギャル」と「原宿系女子」の違いについてお伝えしてきました。ただ昨今では、ギャルが原宿系ファッションを取り入れたり、原宿系がギャル必須のカラコンやつけまつげをしたりと、双方の文化がミックスされる時代に変化を遂げています。
しかし、そこは「渋谷系ギャル」と「原宿系女子」。見た目が似てきた一面はあるものの、生態においてはやはり違うところが多々見受けられるようです。
それは以前にもお伝えしたように、ブログにおいてギャル達は顔のアップ写真を掲載することが多いものの、原宿系女子達は全身のコーディネートやファッションの小物などの写真を掲載する傾向が強いことです。
またそれだけではなく、双方のブログをリサーチしていると、更なる大きな違いがあることに気付きました。
過去に触れるかどうかでキッパリ二分
それは、「過去の公開」についてです。
まずギャル達のブログを読んでいると、ギャルデビューを遂げる前のプリクラや、卒業アルバムなど過去の写真を恥ずかしがらずにアップすることが多く、またそれだけに留まらず、中にはブログのトップページに過去と現在を比べた写真を掲載しているギャルもいるほどです。
しかし、原宿系女子達のブログでは過去の写真はもちろん、過去の話題に触れることはさほどないように感じられます。
では、どうしてギャル達は過去を公開し、原宿系女子達は過去を公開しようとしないのでしょうか。
公開派渋谷系、昔より今の方が盛れてるのアピりたい
まず、ギャル達に過去をブログで公開することについて聞いてみると...
ギャルA『ウチはアイプチをしないと目が一重で小さいことがコンプレックスだったんだぁ...。でもギャルメイクをするようになってメイクで盛れるようになったから、昔の自分と今を比べて盛れてるってことをアピりたいって思う!』
ギャルB『過去の自分を晒し出すのは正直恥ずかしいけど、過去の自分の写真を載せてると、読者の子に「盛り方教えて」ってコメントがきたりして嬉しい!』
ギャルC『過去の自分と今の自分を比較したブログを書けば、同じようなコンプレックスで悩んでいる子も頑張ろうって思ってもらえると思う!』
といった意見を聞くことが出来ました。
つまり、ギャル達にとってギャルになる前の自分=コンプレックスを公開することは、ギャルになってメイクを研究し自分磨きの努力をした結果を表していると言え、同じコンプレックスを持ったブログ読者から共感の声を聞くことが出来たり、「盛れてる」といった憧れの眼差しで注目してもらえることにより、自分に自信を持つことが出来るようです。
封印派原宿系、昔の自分は自分じゃないから
一方、原宿系女子達に同様な質問をしてみると...
原宿系女子A『過去の自分は今の自分とは違うから、今の世界観に合わないし人に見せたいとは思えないなぁ...。』
原宿系女子B『過去はもう忘れちゃったよ! 今の自分が私だから!』
原宿系女子C『昔は黒歴史...。今の自分が違う自分みたいになっちゃいそうだから昔の自分は誰にも見せられない!』
などという意見が聞かれ、ファッションやヘアメイクで作り上げた個性的な世界観を崩さないためにも過去の自分を公開することはブログを書く上で不必要なことだと感じている原宿系女子達が多いようです。
見た目で違い分からなくてもブログで一目瞭然
つまり、ギャル達は自分磨きを努力していることをブログに綴るために過去の自分を公開する傾向にあり、「過去があってこその今」という考えが強いようで、一方、原宿系女子達は、「過去は過去、今は今」といった概念から過去の自分に身切りをつけ、今の世界観を作り上げるためのブログを書いていると言えるでしょう。
自分磨きのためにブログを書く、渋谷系ギャル。
自分の独特な世界をブログに書く、原宿系女子。
ファッションやメイクなどがミックスされている時代になりつつあるものの、紐を解くとやはり双方では大きな違いがあるようですね。
最近ではどっちのジャンルに属しているのか見分けが付かなくなっていることもありますが、そんな時には彼女達のブログを覗いてみると一目瞭然と言えるのかもしれません。
grp編集長・まぁ~さ