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女性の後進性の象徴? いえ、自らすすんでかぶります

神のためにまとうヴェール
神のためにまとうヴェール

『神のためにまとうヴェール 現代エジプトの女性とイスラーム』

   フランスで公共の場で顔を覆うベールの使用を禁止する法律が2011年に発効され、物議をかもした。これは実質上、イスラム教徒の女性が髪や肌の露出を控えるために被る「ヒジャブ」を禁じたものだ。欧米ではヒジャブは女性の社会進出を拒む悪習としてとらえられてきた経緯がある。だが、20世紀後半から、エジプトでは女性たちが自ら進んでヒジャブを被る、新たなムーブメントが起きた。中央公論新社の『神のためにまとうヴェール 現代エジプトの女性とイスラーム』(著・後藤絵美、3996円)はこの現象について読み解く一冊。エジプトやインドネシアなどでは、人気ブロガーがデザイン性のあるヒジャブや新しい巻き方を紹介している。ファッションとして、ヒジャブを積極的に楽しむ女性の姿に、伝統や宗教を受け止めながら新たなスタイルを生み出すたくましさを感じる。

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