【BOOKウォッチ】
ワインが飲みたくなる もう一つの「青い鳥」の物語

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小鳥が運んできた世界的大発見

いとしい小鳥 きいろ
いとしい小鳥 きいろ
『いとしい小鳥 きいろ 博士に奇跡を運んだ小鳥の日々』

   「幸せの青い鳥」といえば、幸せはいつもすぐそばにある、そんなメッセージを込めた名作だが、現代のフランス・ボルドーで、もう一つの青い鳥の物語があった。河出書房新社の絵本『いとしい小鳥 きいろ 博士に奇跡を運んだ小鳥の日々』(文・岩津ちひろ、絵・ささめやゆき、1728円)は、白ワインの香りを世界で初めて科学的に解明した富永敬俊博士と、彼が愛した「きいろ」という名の青い鳥が主人公。ページを開いたまま書棚に飾りたくなるような、ちょっと洒落た装丁の一冊だ。絵本化は博士の願いだったが、完成を見ることなく53歳の若さで亡くなった。その日は奇しくもきいろの命日。深い縁を感じさせる。実は、博士の研究をもとに日本では「きいろ香」というワインが誕生している。手に取る機会があれば、ラベルを注意深く見てほしい。そこには元気に羽ばたくきいろの姿がある。

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