世界で信用を勝ち取るには着こなしも大事
『鎌倉シャツ 魂のものづくり』
糸から始まったメイド・イン・ジャパンの信頼。富岡製糸場の操業開始から150年が経とうとしている。時代は移り、着物で生活する人は少数派。糸は主に洋服へと加工される。ところがファッションの専門家によれば、日本の洋装文化はまだ発展途上である。たとえば、サラリーマンが着るシャツに付けられた胸ポケット。これは欧米ではありえないデザインだという。メーカーズシャツ鎌倉は、1991年から高品質な綿を使った世界で通用する国産シャツを4900円という低価格で販売してきた。今ではニューヨーク・マディソン街にも店を構える。日本経済新聞出版社の『鎌倉シャツ 魂のものづくり』(著・丸木伊参、1620円)は、経営陣や工場、店頭スタッフへの取材を行い、常識破りのビジネスモデルを明らかにする。創業者・貞末良雄氏は、欧米では特に正しい着こなしが成功を左右すると力説する。海外へ日本製品をPRしたいビジネスマンよ、スマートな着こなしをお忘れなく。