グンゼ(大阪市)は2014年6月24日、冷感素材「ラディクール」を使用したパジャ マをこの夏に販売すると発表した。同社はパジャマの"ここちよさ"を科学的に捉えるため、東北福祉大学、睡眠評価研究機構と共同で「ラディクール」を全身に使用したパジャマが睡眠中に及ぼす効果について実施した研究から、背中と腰に同素材を使用することで眠りの快適性を改善できることが分かったという。
研究結果を7月の学会で発表
「ラディクール」についての研究結果は7月3日から2日間、徳島市で開かれる日本睡眠学会第39回定期学術集会で発表される予定。
研究で行われた実験は、健康な成人男性10人を被験者に、気温29度、湿度70%と高温多湿に設定した人工気象室で、「全面ラディクールパジャマ」と「綿100%パジャマ」を着用してもらい行われた。パジャマは着用直前まで冷蔵庫で冷やしておいた。
実験は、昼間の2時間の睡眠中に、脳波・皮膚温・衣服内温湿度・寝床内温湿度の測定に加えて、温冷感・眠気・睡眠感・パジャマの着用感について心理評価を調査。その結果、ラディクールの方が綿100%よりも深い睡眠が増加する傾向にあり、また、ラディクールの方が寝床内の温湿度を下げ、全身の温冷感が清涼方向へ改善されていた。
実験から、背中と腰にラディクールを使用することで眠りの快適性を改善できることが明らかになり、背中から腰にかけてラディクールを使用したパジャマの販売を決めた。