胸を打つ「よっくん」の詩の数々 難病と闘った少年の「あしあと」

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嘉朗君の作品をまねてボランティアがビーズづくり

詩が添えられたカラフルなビーズの中は鈴が
詩が添えられたカラフルなビーズの中は鈴が

   「いつかぼくもビーズになる! よっくんのポエム」の書籍化にあたっては、ユニークな試みも生まれた。嘉朗君は生前、難病と闘う子どもたちの支援団体「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」に加入していた。国際的なボランティア団体で、子どもたちの願いごとを聞き、それをかなえるために予算を組み、多くの人の協力を得て実現する。

   同団体に話を聞くと、嘉朗君は闘病生活のなかで詩を書くと同時に、ビーズづくりにも励んでいたそうだ。「ビーズとすず」と題された詩に、その様子が書かれている。いろいろな色のビーズをつなぎ、中心に鈴を入れたオリジナルだ。

「すずはぼく
まわりのビーズは
家族、友達…
先生、かんごふさん…
いつもぼくを守ってくれている
いつかぼくもビーズになる!」(一部抜粋)

   ビーズに嘉朗君が込めた思いだ。そこで「メイク・ア・ウィッシュ」では、ボランティアが集まって嘉朗君の作品をまねて手作りで製品化し、嘉朗君の詩を添えて販売することにした。売上金は、子どもたちの願いをかなえるための資金として使われる。

   同団体事務局の鈴木朋子さんは、「詩を読んで、闘病でつらいにもかかわらず常に周囲に感謝の気持ちを持っていることが、ストレートに伝わってきました」と話す。詩とビーズ、嘉朗君が残したふたつの証が、多くの人の心に届いてほしいと願っている。

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