庶民には庶民の楽しみ方がある
『桐谷さんの株主優待生活』
インドのサラブレッド少年、元大手銀行マンは、株が得意で当たり前? では、どこにでもいそうなオジサンならどうだ。角川書店の『桐谷さんの株主優待生活』(著・桐谷広人、1404円)の著者は、深夜のテレビ番組で一躍有名人となった。400もの優待銘柄をやりくりしながら生活する。現金はほとんど使わない。優待を受けられる店から店へ、汗をかきながら自転車で移動する。不自由に思えるが、映画鑑賞にジム通いと、心にも体にも良さそうなのが驚きである。本書では、10万円台の少額投資でも優待が受けられる「プロ推薦」の銘柄も紹介している。居酒屋チェーンや飲料メーカーなど、身近な会社に投資すると、こんなに得をするものなのか。こうなると、堅苦しいことは抜きにして、カタログ通販気分だ。株主総会でもらえるお土産も楽しみである。