サッカーは何を提供できるのか
サッカーのあり方を見つめた『日本サッカーの未来地図』では、著者は「サッカーを文化にしたい」と訴える。そこにはスポーツビジネスの観点からだけでなく、選手の引退後をどうするか、サッカーが社会に何を提供できるのかの問題が横たわる。
元キャプテンは、選手たちが現役中から社会貢献を考えればセカンドキャリアにスムーズに移行できると提言。サッカーを通じて相手を思いやる心を育てたいともいう。
サッカー文化は「人間関係を学ぶ場を提供できるか否かにかかっているのかもしれない」とは読売新聞の評者・松井彰彦さん。理想と現実がワールドカップで交錯するだろう。
(ジャーナリスト 高橋俊一)