突然ですが、みなさんは『これだから、ゆとりは…』といった言葉を口にしたことはありますか? もしくは、そういった言葉を言われたことがあるといった人もいるのではないでしょうか?
5月も下旬に差し掛かり、新年度の環境にも慣れ始めた頃…。職場やバイト先で「ゆとり世代」である新入社員との意思の疎通に疑問を感じ始める頃と言えるかもしれません。
そこで今回は、「氷河期世代」と「ゆとり世代」が上手に付き合っていくためにはどうすれば良いのか、それぞれの世代のギャル達に意見を聞き、調査してみました。
「反省なし」「自覚不足」…とゆとり批判
まず、氷河期世代のアラサーギャル達に、ゆとり世代について実体験を踏まえてどう思うか聞いてみると、
『最近入ったバイトの子がゆとり世代なんだけど、ミスをした時に注意しても全然反省していないように思える! 何度言っても同じ失敗をするし、これだからゆとりは…ってつくづく思う』(アパレル店員/27歳)
『ゆとりの子って大した病気でもないのにすぐ休むよね! 私だったら少し熱っぽかったり怠いなって感じても絶対休まない! 這いつくばってでも会社には行くのが当たり前だと思うけど、社会人としての自覚が足りないのかな?』(会社員/29歳)
『仕事よりもプライベートを優先するゆとり世代の後輩がいる。たまたま休日に大事な会議が入った時、当たり前かのように来なかったことには驚いた…。これもゆとりのせいなんだと思う!』(会社員/30歳)
などといった意見が聞かれ、氷河期世代のギャル達はゆとり世代の行動に疑問を感じてしまう場面が多々あるようで、自分達では一種の常識的だと思っているモラルもゆとり世代のまさかの行動に驚きを隠せないようです。
「考え古い」「柔軟性なし」…と氷河期にそっぽ
では、一方でゆとり世代のギャル達は自らの「ゆとり」についてどのように考えているのでしょうか。ゆとり世代のギャル達の意見がこちらです。
『何かある度に「ゆとり」って言葉を出されるのは良い気分じゃない! 先輩に、あたかも自分の考えが当たり前って感じで怒られたりするけど、私にとっては当たり前じゃないし、古い考えを押し付けられるのはうんざり…』(会社員/18歳)
『バイト先に厳しい先輩がいて、よく「今時の若いのは…」って嘆かれることがある(笑)。でも、それがゆとりの環境で育ってきたウチの考え方だし、ウチからしてみたら先輩の考え方の方がおかしいって思っちゃう!』(大学生/19歳)
『ゆとり世代じゃない人達って気持ちに余裕がないよね! だからちょっとした変化に柔軟な対応が出来なくて空回りしてる気がする…。自分にも他人にも厳しいのは良いことかもしれないけど、もっと気楽に物事を考えたり少しは甘えた方が効率良く進むことだってあるのに!』(22歳/会社員)
このようにゆとり世代にとってもまた、氷河期世代へ疑問を感じている声が多く聞くことが出来、氷河期世代にとって当たり前だったことが当たり前ではないゆとり世代にとっては、『これだから、ゆとりは…』といった言葉を浴びせられても、これまで生きてきた人生そのものを否定されたような気分になってしまうといった意見も出されました。
それでは、両世代が良い関係を築いていくには一体どのようにすることが良いのでしょうか?
「ゆとり」に合った環境・ルールの改正も
個人的見解としては、これまでは氷河期世代が中心となって作り上げてきたルールを基に社会が成り立っていましたが、今後はゆとり世代が中心となる時代への変化が訪れ、若い人達が作る社会へと世代交代していきます。
氷河期世代とゆとり世代が一緒により良い社会のルールを築き上げるには、『ゆとりだから』と頭ごなしにゆとりの生き方や環境を否定するのではなく、お互いの世代を知り、「ゆとり」に合った環境やルールへの改正をすることも必要になるのではないでしょうか。
そのためには両世代がしっかりとコミュニケーションを図り、お互いの世代の良い部分を活かした上で、氷河期世代が作り上げた社会的ルールや常識をゆとり世代に適したものへと作り変えていくことが氷河期世代とゆとり世代が上手に付き合っていく手段なのかもしれません。
GRP編集部・ミリにゃん