生きた証が残された家族を救う?
『実践エンディングノート 大切な人に遺す私の記録』
故人をどのように見送るのが最善なのか、不安に陥る遺族は多い。本人が決めておけば、いらぬトラブルも未然に防げるというものだ。共同通信社の『実践エンディングノート 大切な人に遺す私の記録』(著・尾上正幸、1944円)は、自分がどのような最期を迎えたいのか書き込めるノートと、ノートの書き方や活用術をまとめた2つのパートで構成されている。著名人や大企業の社葬を担当してきた著者が、臨終から納骨までの流れや葬儀のしきたりなどをわかりやすく説明する。深刻な病気になって「縁起でもない」と、大事な話をそらされる前に、あまり語ってこなかった思い出話や延命治療に対する考えなど、笑いながら身近な人へ発表してみてはどうだろうか。また、自分だけでなく家族全員で書いてみれば、知っているようで知らないそれぞれの思いや歴史が分かち合える。