いろいろあるけど…また明日からがんばろう
『エール!(1)~(3)』
仕事に疲れ、嫌になってどうしようもないとき、「もし今の職に就いていなかったら何をしていただろう…」と想像するだけで、気持ちが少し楽になるかもしれない。実業之日本社文庫の『エール!(1)~(3)』(編・大矢博子、各600円)は、書評家の大矢博子さんが責任編集にあたり、旬の作家たちが漫画家、OL、119番の通信員、ベビーシッター、新幹線清掃スタッフなど、特定の職を持つ主人公を立てて書き下ろした短編「お仕事」小説集だ。ヒロインの悩みや苦労に触れて共感したり、思わず「へぇ~」とうなる豆知識が手に入る。頭の中でさまざまな職業体験ができるので、就寝前に1編ずつ読めば、翌日はいつもの仕事が新鮮に映るかもしれない。