体内時計を狂わすな
『子どもの夜ふかし 脳への脅威』
夜遅くまで起きている大人のもとで育つ子どもの睡眠事情の悪化が深刻という。乳幼児の約半数が夜10時を過ぎても眠っておらず、大都市だけでなく地方都市でも夜型生活は浸透している。集英社新書の『子どもの夜ふかし 脳への脅威』(著・三池輝久、756円)は、夜ふかしによる睡眠不足は、いわゆる体内時計を混乱させ、乳幼児では脳機能発達のバランスを崩すと指摘。少年・青年期では学校社会からの離脱の主原因となる慢性疲労症候群を招く恐れがあるという。そうした脳への影響のほか、発達障害や不登校・ひきこもりとの関係など、子どもの睡眠障害に関する最新知見を紹介したうえ、睡眠時間記録表を使うなど、副作用なしの具体的な対応策を示している。