世界遺産の島を十二分に楽しむ
「てくてく歩き ネイチャーガイドと歩く屋久島」
鹿児島県の屋久島は1993年、兵庫県の姫路城、奈良県の法隆寺、秋田県と青森県にまたがる白神山地とともに、日本で初めて世界遺産リストに登録された。屋久島が国内の他の島々と違ってユニークなのは、ほぼ全域が山地で1000~1800メートル級の山々が連なり、その標高差と黒潮の影響で亜熱帯植物から高山植物まで、日本の植物種の7割以上、約1500種が一つの島に生息する自然環境だ。また、杉の南限とされ、「屋久杉」はその寿命が長く、樹齢1000年を超えるものも多いという。
実業之日本社ブルーガイドてくてく歩きシリーズ「てくてく歩き ネイチャーガイドと歩く屋久島」(編・ブルーガイド編集部、972円)は、島の豊かな自然を、現地のネイチャーガイドの言葉を通して解説。自然を堪能するには、大きな杉にばかり目を向けるのではなく島独特の苔なども含め森全体を観察することだという。