色眼鏡の曲解をただし「日本観」再構築
『ニューズウィーク日本版ペーパーバックス なぜ日本は誤解されるか』
日中、日韓の関係悪化は、従軍慰安婦や靖国参拝、南京事件などの歴史問題が第三国との首脳外交の場に持ち出されるという異常な事態となっている。だが、阪急コミュニケーションズの『ニューズウィーク日本版ペーパーバックス なぜ日本は誤解されるのか』(編・ニューズウィーク日本版編集部、1080円)は、中韓2カ国に限らず、欧米も含む世界の国々から日本がたびたび誤解されてきたことこそ、より大きな問題ではないかと問いかける。なぜ色眼鏡で曲解されるのか、その理由を探り、もう一度、「日本観」を再構築する作業が必要と指摘する。
最終章の「世界に誇る日本の底力」では、ハイテクトイレ、おもてなし、温室効果ガス観測技術衛星、iPS細胞、地雷撤去などをあげ、「世界を変えた革新的アイデア」として評価している。もっと自信を持って世界にPRすべき、ということか。