美大・芸大生が「クリエイティブ職」以外でも強い理由

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   美術・芸術大学の学生というと、卒業後は「自分の道」を突き進むか、デザイナーをはじめとする「クリエイティブ職」を目指すと思われがち。しかし彼らは、普通の文系・理系大学生の進路である「総合職」でも力を発揮するということで、企業からの注目が集まっている。

「文系・理系の学問では正解があって、学生たちはそれに向かって競い合いますよね。でも、実社会には答えがないことのほうが圧倒的に多い。美大・芸大の学生たちは答えがないことに取り組むトレーニングを積んでおり、実社会における仕事と同じ脳みそを使っているのです」

   「日本初」の美大・芸大新卒採用専門マッチングサービスを展開しているエム・シー・アンド・ピー(MC&P)社マッチングデザインカンパニー代表の國田賢治さんはこう話す。

総合職での採用実績も

エム・シー・アンド・ピー(MC&P)社マッチングデザインカンパニー代表の國田賢治さん
エム・シー・アンド・ピー(MC&P)社マッチングデザインカンパニー代表の國田賢治さん

   2012年秋にサービスを開始。当初は14年春に一期生を送り出すことを見込んでいたが、企業・学生双方からのニーズを受けて、13年春にすでに7人の学生を送り出した。

   14年春には二期生100人以上が新卒入社を予定している。業種は外資の自動車メーカーや広告業、化粧品メーカー、ゲーム会社など多岐にわたり、デザイナーをはじめとするクリエイティブ職はもちろん、総合職で採用された人も少なくない。

   これまで、美大・芸大生は卒業後の進路として、たとえば一般企業での営業職を希望してそれに十分な能力があっても、求人がなかなか見つけられないという問題があった。一方で、毛色の違う人材を探したいが、具体的にどうすればいいのかわからないという企業は存在する。こうしたミスマッチの問題に切り込んだのが、同社のサービスだ。

   運営中の美大・芸大生専用の求人情報サイト「就活美系口」や大学教授・就職課への紹介依頼、学内でのポスター掲示で企業への就職を希望する学生をあつめ、一対一で話をしながら企業の求人とのすり合わせを行い、あるいは学生の希望する仕事がなければ、新たに企業を開拓するといったかたちで紹介をおこなう。同社のサービスを通じて就職した人たちは「仕事なので当然、大変なこともあるようですが、がんばっていますよ」という。

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