日本でも起業支援の動きが本格化して、新たな事業への期待が高まっている。これからの成長戦略に新規ビジネスが欠かせないからだ。国や自治体の助成制度や支援活動も年々広がり、規制緩和の掛け声も追い風となっている。だが、起業した会社の95%は10年以内に姿を消すという調査結果もあるそうだ。そうならず、夢を実現し、生き残るための秘訣を探る。
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儲けより「誰かの役に立ちたい」
『小さく始めて1億売った ママ起業 私の方法』
起業といえばバリバリの若手実業家をイメージしがちだが、祥伝社からの『小さく始めて1億売った ママ起業 私の方法』(著・園田正世、1365円)は、3人の子どもを育てたママの起業と成功の秘訣を綴ったものだ。取り扱う商品は育児のサークル活動で知ったアメリカ生まれのベビー用スリング、「赤ちゃんのだっこひも」という、まさにママの目線を生かしたビジネスだった。
開業資金7万円、パソコン1台、チラシ配りからのスタートだったが、ネットショップ、小売店、デパートと販路を広げた。儲けよりも誰かの役に立ちたいがモットーなので、一時は20人いた従業員も今は7人というこじんまりとした会社だ。主婦という生活基盤の上に立って、無理せず続けるノウハウを紹介する。