電気通信事業者協会(TCA)は2014年3月7日、同年2月期の携帯電話契約純増数を発表した。それによると、26万7900件で13年12月期以来の首位になった。続いてソフトバンクモバイル(26万6000件)、KDDI(au=22万500件)の順。
ドコモ回復の原動力は、"iPhoneの取り扱い"や"学割プランの成功"とされる。だが、モバイルナンバーポータビリティ(MNP)の動向では4万8100件の流出超過で、スマートフォン契約と同時に加入する携帯IP接続サービス「spモード」では300件のマイナスだった。
ドコモが契約者純増を達成できたのは、メディアなどの分析によれば、格安SIMカードを販売する「MVNO(仮想移動体通信事業者)」の存在が大きいという。格安SIMカードの日本通信をはじめ、OCNやBIGLOBE、so-netといったインターネットプロバイダー、楽天やイオン、ビックカメラなど小売店が展開する格安SIMカードは、各SIMカード販売事業者がドコモの通信網を借りる形でサービスを提供しており、これら事業者が、SIMフリー端末を利用するユーザーや中古のスマートフォン(いわゆる白ロム)を購入するユーザーらに販売を強化している。
携帯電話回線の販売方法が多様化しており、TCAが発表する情報の公開範囲が狭いのではないかと指摘したうえ、毎月の携帯電話純増数の内容を詳しくするよう求める声も出されている。