「スポーツを通して学ぶ多文化共生」龍谷大学国際文化学部トークセッション 元選手ら語る

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   2020年開催の東京夏季五輪や先日閉幕したソチ冬季五輪など、国際的なスポーツイベントへの注目が集まる中、スポーツ界の第一線で活躍してきた選手と龍谷大学(京都市)の教員らが、「グローバル化する社会で日本人としてどのように世界の人々と付き合っていくべきか」について意見を交わした。

   同大が2014年3月1日、同大大阪梅田キャンパス(大阪市北区)で開いた「多文化共生」をテーマにした第1回トークセッションでのことだ。

海外の人々との共生に必要なこととは

「多文化共生」をテーマにした第1回トークセッション
「多文化共生」をテーマにした第1回トークセッション

   セッションには、スペシャルゲストとして、元マウンテンバイク・クロスカントリー競技選手で、現在はアメリカのスポーツバイクブランド「トレック」の広報を務める野口忍さんが登場。元ラグビー日本代表で現同大ラグビー部監督(同大国際文化学部教員)の大内寛文さんや、ポーリン・ケント同学部長らと、自らの体験を踏まえて、海外の人々との共生に必要なことを語り合った。

   とりわけ話題になったのは、定時に退社して息子のクリケットの試合を観戦する英国の父親など海外と日本のライフスタイルの違いや、同じ価値観で戦うことができるコミュニケーションツールとしてのスポーツの側面だ。

   「世界で活躍する人の共通点」というトピックでは、野口さんが海外転戦中にレース以外では各国の人々の暮らしに触れようと現地人の生活エリアによく訪れていたというエピソードを披露し、「オンとオフの切り替えとともに、自分の興味の持てることに出会えるよう常にアンテナを張っておくことが大切」と語った。また、大内さんは、現役時代を振り返って、海外試合の合間の休暇に博物館や美術館に通っていたこと、指導する立場になってからは部員たちが海外遠征先で現地の食事になじめず苦労したことなどを話し、「自分が関わる国を好きになり、現地での生活に順応することで、日本と同じように自分の力を発揮できる」と説いた。

   質問コーナーでは学生から、日本の就職活動での無個性な黒一色のスーツスタイルや面接官の奇妙な質問についての言及もあり、会場の笑いを誘う一幕もあった。

   龍谷大は2015年4月に国際文化学部を現在の瀬田キャンパス(滋賀県大津市)から深草キャンパス(京都市)へ移転・改組転換し、国際学部を設置する。トークセッションはその記念としておこなわれるもので、今回を含めて15年3月末までに計3回を予定している。学生のほか一般観覧者を募集しており、Ustreamでも配信中。

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