料理に添える「つまもの」の生産販売で年商2億円を超える徳島県上勝町の「おばあちゃんの葉っぱビジネス」は、地域活性化の成功モデルとしてすっかり有名になった。地方の疲弊が叫ばれて久しいが、過疎化や高齢化に負けない元気を取り戻した秘密はどこにあるのか。ふるさと再生と日本復活のヒントをさぐる。
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ハコモノだけでは地域は再生しない
『まちの幸福論 コミュニティデザインから考える』
地域の活性化対策といえば、公園をつくったり、多目的ホールをつくったりと、ハコモノを増やすのがこれまでの行政の手法だったが、期待通りの効果はあったのか。そうでなかった負の遺産が全国のあちこちで見られる。では、どうすればいいのか。 NHK出版の『まちの幸福論 コミュニティデザインから考える』(著・山崎亮、NHK「東北発☆未来塾」制作班、1365円)は、地域に住む人たちがその使い道や活用法を自分たちで考えることの大切さを説く。
コミュニティデザインとは、地域の課題解決のために「人がつながる仕組み」をつくること。著者の山崎氏はコミュニティデザイナーとして各地のまちづくりをサポートしてきた。震災後の日本を考えるNHK Eテレの番組にも出演、そのドキュメントも収録している。