霞ヶ関官僚が読む本
「私」なるものを正面から意識、明らかに「心」が軽くなる

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だからこそ、今を大切に生きよう

   心の中に「私」がいて、「私」が意識を持ち、喜怒哀楽を感じる。「私」を私と感じる「私」とは何か。「死」とは何か。こうした人間の根幹に関わる問いかけに、筆者が唱える受動意識仮説の立場から思考実験を繰り返す。そして最後に、仏教の「悟りの境地」と対比しつつ、「「私」というのは所詮幻想に過ぎないのだから「死ぬのが怖い」と思う必要はない。死よりも奇跡の生に目を向けよう。やりたいことからやればいい。生きたいように生きればいい。深くリラックスして、今だけに集中して生きればいい」と締めくくる。

   筆者の論理について、はじめは荒唐無稽な仮説と感じるかもしれない。しかし、慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科で教授を務める前野隆司氏の2冊の本をお読みになると、みなさんも「Yesかも知れない」と感じるのではないか。

【霞ヶ関官僚が読む本】 現役の霞ヶ関官僚幹部らが交代で、「本や資料をどう読むか」、「読書を仕事にどう生かすのか」などを綴るひと味変わった書評コラムです。

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