欠陥があるのはどちらか
「闇は限りなく深い」と、朝日新聞の評者・福岡伸一さん。一方で「ただ本書には重大な欠陥がある」とも。どうやって真犯人を特定したかを書いていないことを指すらしい。
バカを言ってはいけない。取材源をさらさないのは報道の大原則、記者のイロハだ。もし破ったら、もう誰もどんな取材にも協力してくれない。言論の基盤がそこにある。いつもは良質な書評を書く人なのだが、これでは報道への誤解や無理解を広げてしまう。欠陥があるのは本ではなく、今回に限っては書評の方だ。
『緑のエネルギー原論』(植田和弘著、岩波書店)が読売新聞に。原発再稼働に正当性があるのかと問いかけ、「原発ゼロ」戦略を研究者として論じている。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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