【BOOKウオッチ】
小保方晴子さんで「理系」復権 「リケジョ」に託す日本の明日

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   小保方晴子さんのSTAP細胞作製のニュースは世界中を驚かせた。山中伸弥教授のiPS細胞に続く快挙だ。「理系離れ」が心配されて久しいが、日本の若者、とりわけ「リケジョ」といわれる女性たちに大きな刺激となった。後に続く人たちがどんどん出てきてほしいが、成功に導いた「理系脳」とは何か、理系の実態についても知っておきたい。

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科学五輪にかける青春のドラマ

理系の子 高校生科学オリンピックの青春
理系の子 高校生科学オリンピックの青春

『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』

   ロシアのソチで冬季五輪が開催中だが、文藝春秋の『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』(著・ジュディ・ダットン、訳・横山啓明、1785円)で紹介されているのは、高校生たちが理科の自由研究を競う科学のオリンピックである。毎年アメリカで開かれ、世界各国の予選を勝ち抜いた約1500人が参加する。

   一体どんな少年少女なのか、彼らはなぜ科学に魅せられたのか、どんな発表が行われるのか、一途に研究に打ち込む科学者の卵たちの汗と涙を追う。10歳で爆薬を製造し核融合炉の製作に挑んだ少年、自閉症のいとこのために画期的な教育プログラムを開発した少女、小さな虫を手掛かりに太古の地球環境を解明した日本人の少女もいる。周辺の大人たちも含め、一大科学イベントをめぐる感動のノンフィクションである。

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