宮崎あおいと向井理主演の映画で評判
『きいろいゾウ』
夫の名は無辜歩(むこ・あゆむ)、妻の名は妻利愛子(つまり・あいこ)。互いを「ムコさん」、「ツマ」と呼び合う。夫の背中には大きな鳥のタトゥ―があり、妻の耳には動物や植物の声が聞こえてくる。この不思議な夫婦が都会から田舎に移り住み、生活を始めるが――。小学館文庫の『きいろいゾウ』(著・西加奈子、690円)は、ともに原作のファンという宮崎あおいと向井理の主演で映画化された。
著者は1977年、イラン・テヘランに生まれ大阪で育ち、関西大学法学部を卒業後、ライターを経て作家の道へ入る。サクラという犬と家族の物語を綴った『さくら』が26万部を超えるベストセラーに。2007年、『通天閣』で織田作之助賞を受賞、2012年刊行の『ふくわらい』は148回直木賞候補作にノミネートされた。