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憲法を市民レベルでとらえようと

   ほかでは『憲法と、生きる』(東京新聞社会部編、岩波書店)がよくできている。2013年4月から9月までの東京新聞連載記事に未掲載のデータや発言集を加えて一冊にまとめた。

   護憲・改憲の論争ではない。二つの陣営がどう声をからしたところで、憲法自体が普通の人にはどうにも身近に感じられないのだが、それをブロック紙の社会部記者が福島や沖縄にも取材して市民レベルでとらえようとした。憲法に救われた人の話や「護憲」が消えつつある永田町・政界の今も見つめている。

   「一人ひとりの憲法を考えるための参考書である」とは、東京、中日両紙の評者・横尾和博さん。改憲論が高まる気配の今だからこその内容だ。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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