世界遺産登録に日韓張合いも
その環境破壊はいま、いっそう深刻だ。「開発行為や生活排水の垂れ流しが影響している」「これではどうがんばっても海女文化は衰退する」と、読売の評者・漁業経済学の濱田武士さん。この本はこれまで新聞の地方版などではとり上げられてきたのだが、ブームに乗って全国的な関心も高まる気配だ。豊かな海があってこそ海女たちの文化も成り立つ。著者も評者も熱望する漁場の復活に、番組視聴者ならずとも何かできないものだろうか。
世界遺産登録の動きは、韓国でもあるらしく、日韓が張り合う可能性も指摘されている。すでに一部では激しい舌戦も。「すばらしき海女文化」を語るとき、すぐこういう摩擦が出るとは。やれやれという感じもする。海女をとりまく環境は、世相と世界の反映でもある。よい方向にと願うのは「あまちゃん」ファンだけではないだろう。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ」でも記事を公開中。