人工知能学会は2013年12月25日に、学会誌「人工知能学会誌」を14年1月号から「人工知能」と名称変更し、同時に表紙デザインを一新すると発表した。
表紙に登場したかわいらしい女の子のイラストが、ネットでさっそく話題になっている。
「一度手に取って中身さえ見てもらえば」
イラストは、アニメやマンガに出てくるキャラクターのような女の子がほうきと本を持っており、背中からは太いケーブルが延びている――というもの。「日常の中にある人工知能」というコンセプトで、掃除機が人工知能になっていることを表した。
非常に「挑戦的な」表紙デザインだ。クラウドソーシングによりコンペ形式で募集した計約100点の案から、投票で編集委員会および一般からは圧倒的な1位、理事からも2位の支持を得た。
しかし、学会ホームページによると実際に決定するまでの道のりは容易ではなかった。
「投票で1位になった今回のものは、予想していたものよりもずっと大きな変更を伴うデザインで、正直、学会誌の表紙としてふさわしいのだろうかと悩みました。歴代の会長や現在の会員の方がどう思うだろうかも思い悩みました」
それでも変更が実施に至ったのは、「人工知能学会をもっと広い範囲の読者にアピールすること」が狙いだから。IBMのワトソン、コンピュータ将棋や囲碁のプロ棋士との戦い、Siri、東ロボ、イプシロンなど、人工知能の技術が非常に注目されているタイミングで、「より多くの人に興味を持ってもらう」方向に舵を切ったらしい。
「多くの人にアピールすることを考えると、一度は手に取ってみたくなる表紙、ふと目に留めてしまう表紙というのは重要な要素だと思います。一度手に取って中身さえ見てもらえば、その中身に面白さを感じてくれる人もたくさんいるはずです」(同学会)
表紙デザインは今後、毎号変わる予定。
ネットでは、
「買いたい… Amazonとかで売ってないの??」
「他の案を知らないけど、非常にいい塩梅だと思う。少なくとも僕は目を引かれる」
「人工知能はGoogleとかすげー注力してる分野なのでもっと耳目を集めるべき」
「これは上品な萌えだ.学会誌にふさわしいと思いますよ.頭良さそう.」
といった好意的な感想が相次いでいる。