東京五輪招致での安倍晋三首相らの英語のスピーチが話題を呼んだが、英語がまたブームのようだ。公用語を英語にした会社もあるし、小学3年からの英語教育も検討されている。グローバル化が進むなか、7年後のオリンピックを目標に今から始めてみませんか。
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日本人の間違いやすいポイント
『マーク・ピーターセンの見るだけでわかる英文法』
文法はわかるが、会話ができないのが日本人の英語といわれるが、文法だって怪しいものだ。例えば、willとbe going toの使いわけ、使役動詞のmakeとhaveの違い、名詞につくtheとaの区別など、わかっているようで、ちゃんとわかっていないことが少なくない。アスコムからの『マーク・ピーターセンの見るだけでわかる英文法』(著・マーク・ピーターセン、1050円)は、ベストセラー『日本人の英語』で知られる著者の新刊で、日本人が間違いやすいポイントをわかりやすく解説する。
著者はアメリカの大学で近代日本文学を専攻、1980年に留学生として来日し、日本人と日本語に精通しており、ツボを心得た指導法に定評がある。過去と現在完了、現在形と進行形、能動態と受動態など、イラストを使って基礎から楽しく学べるしくみだ。
高2で英検4級落ちて一念発起
『日本人の98%はTOEIC TEST ハイスコア予備軍です!』
年間230万人が受験するというTOEICのテストは、企業や大学で英語力を測るモノサシとして使われることが多い。スコアアップを目指すにはどうしたいいか。『日本人の98%はTOEIC TEST ハイスコア予備軍です!』(著・早川幸治、1050円)は、その手引きとして頼りになる1冊だ。
著者は英語が得意だったわけではない。高校2年生のときに英検4級に落ちるという屈辱を味わった。だが、そこから一念発起して効率的な学習法を編み出し、なんとTOEICの満点を獲得、今では一流企業で人気の英語講師として活躍している。「英語学習に意志の力は関係ない」「単語なんて、どんどん忘れて当たり前」「リスニングは3回聴いてわからなければ答えをみる」と自らの成功体験から「ストレスのない学習法」を伝授する。
漫画のヒーローと学ぶ生きた英語
『英語コミックス 鉄腕アトム』
ゴルフの好きな人が辞書を引きながら英語の解説書を読んで、ゴルフともに英語も上達したという話を聞いたことがある。実業之日本社の『英語コミックス 鉄腕アトム』(著・手塚治虫、840円)は、コミックを読んで英語の力を伸ばそうというわけだ。
鉄腕アトムは著者の代表的キャラクターで国民的ヒーローだ。大変な長編だが、「アトム誕生の巻」「ウランちゃんの巻」「アトム対アトラスの巻」などにまとめ、平易な英語とオリジナルの日本語を対比して読めるように、漫画のセリフである吹き出しに英語を入れ、コマの外側に日本語を配した。「アトム たすけろ 手をかしてやれ」は「Atom, help it out! Lend a hand!」といった具合だ。初級者には難しいと思われる単語やイディオムには解説もあり、楽しみながら英語の表現力をブラッシュアップすることができる。