2013年11月1日に発売された「iPad Air」(アイパッドエア)。前モデルよりも軽くなっただけでなく、Cellularモデルについては、先月発売のiPhone 5s / 5cと同じLTE対応周波数帯を備えますます便利になった。
となると、やはり気になるのはCellularモデルを販売しているソフトバンクモバイル(SBM)とKDDIの2つのキャリアのうち、どちらが速いのか。「山手線10駅のLTE通信速度」の計測をBCNランキングが発売日当日の1日におこない、結果を発表した。
すると、JR山手線の主要10駅中8駅でSBMが勝利し、現在のネットワークの強さをみせつけた。
山手線主要駅の平均通信速度もソフトバンクがリード
調査は、iPhone向けの無料スピードテストアプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を利用し、山手線の中で乗降客が多い主なターミナル10駅(東京・新橋・浜松町・品川・渋谷・新宿・池袋・上野・秋葉原・神田)で、16時~20時頃に計3回、通信速度を計測し平均したものを比較した。
その結果、10駅のうち8駅(新橋・浜松町・品川・渋谷・新宿・池袋・秋葉原・神田)で、auより、SBMのほうが速かった。全10駅の平均通信速度も、SBMが22.18Mbps、auが16.76Mbpsと、SBMがリード。池袋駅・東京駅以外は、すべて15Mbps以上で、安定した速さを見せた。品川や秋葉原など、平均で30Mbpsを超えた駅もあった。
今回の結果についてBCNランキングは「CellularモデルはLTEの対応周波数帯は同じなので、『iPhone 5s/5c』や『iPad mini Retinaディスプレイモデル』のWi-Fi + Cellularモデルの購入を検討中の方も参考になるだろう」とコメントしている。
iPad Airは、SBMでは「ダブルLTE」と名づけた2.1GHz帯と1.7GHz帯の二つの周波数帯に加え、14年4月以降は900MHz帯(プラチナバンド)にも対応し、合計3つの周波数帯に対応する予定だ。auの場合、2.1GHz帯と800MHz帯(プラチナバンド)の2つの周波数帯に対応する。
「BCNランキング」によると、11月1日から3日にかけての「iPad Air」Cellularモデルのキャリア別販売台数シェアは、ソフトバンクモバイルが61.9%、auが38.1%。「これまで培ってきたイメージやネットワークの品質、スマートフォンとのセット料金プランなどが評価されたのだろう」と分析している。
両キャリアの料金キャンペーンについては、実はほぼ同等だ。大きく違うのは「スマホの下取り」で、SBMの「スマホ下取り割」は下取り額最大2万7000円で、月々の利用料金から 1000円ずつ、最大27か月間割り引かれる仕組み。一方のKDDIは、最大1万8000円相当の端末購入時などに使用できるauポイントとして還元しており、比較するとおよそ9000円の開きが出ている。
iPad Airの初動については、SBMが一歩リードしており、販売台数・ネットワークの通信速度とともに好調な滑り出しを見せたかたちとなっている。