【書評ウォッチ】よくもまあこんなに調べたゴシップ「500年分」 猟奇殺人・インチキ交霊術・遺産争い...

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偽造ネタも暴露して時代を映す

   で、「偉人や偉業もいいが、たまにはこんな変化球も悪くない」とは読売評者の西洋美術史家・岡田温司さん。単純な記事の寄せ集めではなく、この本が偽造ネタも暴露している点も高く評価する。戦争のたびに繰り返された愛国者の英雄話は、戦争中の日本を思わせる。もちろん日本以外もそうだろう。この点でも、三面記事は時代や体制を映す。

   さらに、本は三面記事をヒントに創作したスタンダールやフローベルにも触れていて、とことん紹介しつくす筆者の姿勢は、好事家・ものずきの名にふさわしい。

   ほかには『日本の立ち位置を考える』(明石康編、岩波書店)が朝日と日経に。

   日米とアジアの有識者19人によるシンポジウムをまとめた。安保が議論の中心で、日米・日中関係の多様な視点と思惑が交錯する。評者は朝日が渡辺靖さん、日経は無署名。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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