霞ヶ関官僚が読む本
「極めて特異」な人間の性の営み その進化の謎に迫る

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新たな生殖技術が普及する中、我々の性はどう進化していくのか

   本書では、このほか、(1)男は生理学的には乳汁分泌が可能なのに、なぜ、その能力が発達しなかったのか、(2)なぜ、人間の女性の排卵は外部から分からないようになった(隠蔽された)のか、(3)なぜ、人間の女性には閉経があって、男性にはこうした生殖機能の停止現象はないのか、(4)なぜ、ヒトのペニスは祖先に比べて大きくなったのかなど、性をめぐる進化の謎が、解説されている。

   ページをめくりながら、「進化」のインパクトに驚かされるとともに、今も、我々の性が進化の途上にあることに気付かされる。体外受精の普及、代理母、遺伝子による出生前診断など、日々、新たな生殖技術が広がり、ヒトの受精、妊娠、出産の有り様が変わっていく中で、この先、ヒトの性の形はどうなっていくのだろうか。興味半分、心配半分である。

厚生労働省(課長級)JOJO

   J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ」でも記事を公開中。

【霞ヶ関官僚が読む本】 現役の霞ヶ関官僚幹部らが交代で、「本や資料をどう読むか」、「読書を仕事にどう生かすのか」などを綴るひと味変わった書評コラムです。

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