友人を集めれば「秀才」ならぬ「集才」に
大切なのは目先の損得ではなく、先を見通す力で「節約を身につければ、強く生きられる」「ほしいモノは激戦区で買え」と、ここまでくると達人の域かも。友だちについては、投資の一種である教育とともに、何よりの財産と位置づける。なにしろ税金がかからないうえに、多彩な友人を集めれば「秀才」ならぬ「集才」になれるからだと、読売読書面で「鵜」一文字の評者が紹介している。
著者は昨年、41歳で死去した流通評論家で、人気のあったプライスアナリスト。お金と賢くつきあおうという遺言が人の心に響く。
ほかには、働くアリばかりを集めると必ず働かないアリが出ると唱える進化生物学者が社会の構造をエッセイ風に論じた『働くアリに幸せを』(長谷川英祐著、講談社)が日経新聞に。人の世を思わせて興味深い。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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