【書評ウォッチ】日本が誇るファストフード「大衆そば・立ち食いそば」 「愛と誠がみなぎる」考察

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こちらは日本のパンケーキ=どら焼きとお好み焼き

   世は景気不景気にかかわらず、根強いグルメブーム。テレビや雑誌にあふれるセレブなレストランや究極のラーメンとならんで、一角にこの本があってもいい。「立ちそば」はこれからも人々に支持され、しぶとく生き残っていくはずだ。そう思わせるマニアックな内容。東京近郊だけでなく、全国各地を調べていただければ、もっと楽しめる。札幌とか福岡とか、著者の情熱に期待したい。

   食べ物本ではこのほか、『パンケーキの歴史物語』(ケン・アルバーラ著、原書房)が日経新聞に小さく。原形は新石器時代にすでにあったという。長い歴史と現在の世界各国での食べ方を米国の歴史学者が大まじめに考えた。

   日本から紹介されたのは、どら焼きとお好み焼き。あれはパンケーキだったか? 「でんぷん質の生地を焼いた平たい食べ物」ではある。おいしければ、この際、まあいいか。

   こだわりをまとまめるとなかなか面白くなるのは、なるほど世界共通らしい。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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