噺家にして天台宗の尼僧が笑顔で語る
ほかには、上方落語の噺家にして天台宗の僧侶という、露の団姫(つゆのまるこ)さんの『プロの尼さん』(新潮新書)がおもしろい。落語好きな父親の影響と、子供心に考えた「死」への恐怖から「尼な落語家」となるまでの思いを読売新聞が著者欄にまとめた。
見出しの「落語と仏教はイコール」にはキョトンとしても、記事中の「仏教は人の生き方を教えてくれ、落語は人の生き方を表します」との言葉はわかりやすい。
知らない人をうなずかせそうな説得力が、ここにもある。笑顔で合掌する写真も楽しそうで、読書面全体をやわらかくしている。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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