医師は手を洗おう!
無駄なことは極力省いて、早く適切な診察をと願うのは、誰でも当然だろう。「日常大事なのは、健康診断でちょっと怪しいと言われた時に相談に乗り、適切な対応をとって安心させてくれる医師であり、医療だ」と、評者の中村桂子さん。
旧厚生省に懇談会が組織され、家庭医制度が生まれそうになったことはあったが、なぜか実現しなかった。その話も含めてうなずける内容だ。
もう一冊の『医師は最善を尽くしているか』は、現役の外科医が医師に勤勉さや基本的な衛生管理を求める。その一例がなんと手を洗うことの必要性というから、驚かされる。
異性患者の裸とどう向き合うか、適切な医師の給料は? 医療現場の11のエピソードから質向上へのやりくりをつづっている。手ぐらい、きれいに頼みますよ、先生方。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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