「うちらは、非国民やろか」 終戦の日めぐり「少女たちの喜びと悩み」を考える

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極限の中で抑えきれない美への渇望

『花や咲く咲く』
『花や咲く咲く』
『花や咲く咲く』

   戦時中は暗黒のイメージで語られることが多いが、青春の哀歓はいつの時代にもあるものだ。実業之日本社からの小説『花や咲く咲く』(著・あさのあつこ、1575円)は、戦時色濃い昭和18年(1943年)、ある温泉街の一室に集まった4人の女学生の物語である。映画やテレビドラマでも評判になった『バッテリー』の作者による新しい戦争文学だ。

   「うちらは、非国民やろか」。戦争というあらがうことのできない制約の中で、美しさへの渇望を抑えきれない少女たち。男たちが戦争に駆り立てられていくなか、闇物資の生地でブラウスを縫い始めるが、学徒勤労令が発令され、それぞれの運命をたどることになる。 著者が母親から聞いた体験談がきっかけになり、現代にも通じる少女たちの喜びと悩みが描かれる。

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