「ムーミン谷美術館」、ゲストブックの2割は日本語で書かれている
タンペレは、かつては製紙や繊維産業で栄え、フィンランド有数の繊維メーカー「フィンレイソン」が拠点を置いていることで知られる。最も有名な観光スポットは「ムーミン谷美術館」(入場料6ユーロ、約800円)。日本でも有名なアニメ「ムーミン」の原作者、トーベ・ヤンソンが描いた原画約2000点が所蔵されているほか、作品中の場面を再現したジオラマも多数展示されている。とりわけ目を引くのが、5階建ての「ムーミン屋敷」。高さは約2メートルもあり、内部はムーミンファミリーの生活の様子が細かく作り込まれている。
タンペレの街ではほとんど日本人を見かけることはないが、このムーミン谷美術館を訪れる日本人は多いようだ。ゲストブックの少なくとも2割は日本語で
「ムーミンに会いに、はるばるやってきました」
「ムーミンのお話の深さ、広さを改めて知りました」
といったメッセージが書き込まれていた。この博物館は、タンペレ駅からバスで10分程度かかる場所にあり、決してアクセスが良いとは言えない。思わぬ形で日本人の「ムーミン熱」の高さを垣間見ることになった。