「世界遺産」富士山の魅力にハマる本 見て、知って、登って楽しむ

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   「富士には、月見草がよく似合ふ」といったのは太宰治だが、世界遺産となった富士山には、何が似会うのか。早くもこの夏、押しかける登山客で例年にない賑わいとなっている。なんといっても、日本一の山だ。一度は登ってみたい。だが、事故や環境破壊の心配もある。富士山を本当に楽しむためには―――。

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奇跡的に撮った富士の真っ赤な雲龍

『レッドドラゴン』
『レッドドラゴン』

『レッドドラゴン』

   映画や小説でお馴染の「レッド・ドラゴン」ではない。小学館の『レッドドラゴン』(著・宮澤正明、2625円)は、人気写真家による富士山のふもとに浮かび上がった龍の姿をした真っ赤な雲、つまり、赤い雲龍「レッドドラゴン」の写真集である。雲龍とは雲に乗って昇天する龍のことで、それを描いた絵や図もそう呼ぶ。

   いつでも現れるのもではない。雲や光など微妙な気象条件が一致して初めて起きる自然現象で、写真に収められるのは奇跡に近い。ある冬の日、突然ひらめいて急遽出掛けて幸運にもその場面に遭遇、我を忘れるように撮った写真だという。それを飾ったところ、運気が上昇したという話が伝わるなど、美しいだけでなく不思議なパワーを持っていると話題になった。富士の神秘的な姿を捉えた写真集だ。

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