「ピアノでもボサノバ、できるんだ」 今井亮太郎の演奏で「ブラジル人のノリ」に目覚める

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詞の韻も忠実に弾いている

   詞の韻も忠実に弾いていると言う。その難しさは、多分聴くだけの立場の者にはわからない。そしておそらく演奏する側にとっても難敵なんだろう。

   だがこのCDにはそれが演奏仕分けられているのだ。

   実際にボサノバ、ジョビンの名曲を弾いてみたいと思っている方にも、ただただジョビンの曲を堪能したい方にも、この『ピアノ・ジョビン』は、お勧めの1枚だ。

   ついでに。パンディーロ(ブラジル風のタンバリン)の世界的名手といわれるセウシーニョ・シウヴァが、今井のこのCDの中写真をわざわざ撮ってくれたという。そしてこんなコメントを寄せている。

「最初のメロディーから、彼の演奏には音楽を奏でる喜びと冷静さを感じることができる。この音楽家と一緒に演奏したり歌ったりしてみたくなったら、そうしてごらん。亮太郎はブラジル音楽ファンが学びやすいような、バランソ(ブラジル音楽特有のノリ)の機会を与えてくれるから 」

   日本人のボサノバ、という意味合いが「日本人には無理」という呪縛から解き放たれて、ブラジルでも一緒になって演奏活動できるという地平にまで至っていることが、よくわかる1枚でもある。

加藤普

【ピアノ・ジョビン  収録曲】

1. Look to The Sky
2. コルコヴァード
3. ワンノート・サンバ
4. イパネマの娘
5. 太陽の道
6. バラに降る雨
7. ソ・ダンソ・サンバ
8. ア・フェリシダージ
9. 愛の語らい
10. おいしい水
11. ジンジ
12. 飛行機のサンバ
13. 月の光満ちて (今井亮太郎オリジナル ※ボーナストラック)


◆Information◆

「真夏のブラジルピアノ」コンサートin湘南
~青い波と透き通った風の物語~
日時:7月28日(日) 15:00~(開場)
会場:平塚市民センター大ホール(JR平塚駅徒歩5分)
料金:3500円
問合:0463-24-4422


「RYOTARO IMAI BOSSA NOVA Grafite
今井亮太郎『ピアノ・ジョビン』発売記念LIVE」
日時:8月16日(金)19:30~、21:00~
会場:Shibuya JZ Brat(渋谷セルリアンタワー東急H2階)
料金:5250円(入替なし)
問合:03‐5728‐0168

◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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