ガンダムフロント東京「安彦良和×板野一郎」 「日本のアニメはクオリティーでは勝負してない」

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   人気アニメ「機動戦士ガンダム」のテーマパーク「ガンダムフロント東京」(お台場)で、スペシャルイベント「安彦良和×板野一郎×氷川竜介 トークショー」が2013年7月12日開催された。

富野監督「俺はね、ガンダムで10年食いたいんだよ」

「ファーストガンダム」当時を語り合った
「ファーストガンダム」当時を語り合った

   「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザインや漫画版「ジ・オリジン」を手がけた漫画家の安彦良和さんと、超立体的高機動なメカ演出、通称「板野サーカス」で有名なアニメーター・板野一郎さんを招いた。

   板野さんは今でこそ超売れっ子だが、駆け出しの頃に「ファーストガンダム」の現場に参加しており、安彦さんとはいわば「師弟関係」にあたる。「ガンダムにのったアムロ、安彦さんとブライト富野(由悠季)さんはいるんだけど、後はもうみんな新人みたいなもので」(板野さん)――安彦さんが放送途中で倒れ、ガンダムの打ち切りが決定した後、板野さんらは死に物狂いで仕事をしていたという。

   安彦さんは当時を振り返りながら、「昔はみんながオールマイティでアバウトでよかった。最近のアニメは仕事を細分化して、ち密なものの集積をクオリティーだとみなしがちだけれども、日本のアニメって言うのは本来そこで勝負していない。マインドを込めて、ゲリラ的にやっていたのが原点。こう言っていいのかわからないけれど、女でも、『おとこぎ』で仕事している。それが、世界で通用するんだと思うんです」と持論を語った。

   そして、「(ファーストの)劇場版のときに、富野さんと1対1で話をしました。その時に彼は『安彦さん、オレはね、ガンダムで10年食いたいんだよ』って言ったんです。食うというのは下世話だけれど、これも大事なことで。その時僕ははったりで『たぶん10年は大丈夫だよ』と言ったんだけど、まさか30年たってもこんな状態とは夢にも思わなかった。その幸せには感謝しています」と締めくくった。

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